おうちの構造といえば、鉄骨造、木造、RC造が一般的です。どれが一番強いのかとの議論がよくありますが、その議論に入る一歩手前の、そもそもおうちの構造とはどういったものなのかを解説していきます。
■そもそも構造とは?
家に作用する『重さ』や『力』を支え、空間の形をつくる骨組みのことです。
構造を強く作ることで、外力から建物を守る力が上がるばかりか、プラスアルファで空間を広くとる等、住まいの空間を快適にする効果もあります。
■『重さ』と『力』とは?
建物に加わる『重さ』と『力』には、大きく分けて2種類あります。
①人が作る重さ
・自重(建物そのものの重さ、固定荷重とも呼びます)・・・下方向への力
・積載(家具、家電、家族の人の重さ)・・・下方向への力
②自然の力
・積雪(雪の重さ)・・・下方向への力
・風力(風の力)・・・横方向への力
・地震力(地震の力)・・・横方向への力
上記に記載した力と重さの中にも力の向きがあります。風力と地震力は横方向に力が働きますが、それ以外は下方向へ力が働きます。
■それぞれの部材の役割
・下方向への力⇒小屋梁、床梁で力を受け支え、その力を受けた小屋梁と床梁を柱で支える。
・横方向への力⇒柱と梁で囲まれた部分に、筋交いや合板を取り付けた壁である耐力壁で力を受け止める。
※下方向、横方向で受けたすべての力を支え、それを地盤に伝えるのが基礎の役割です。
■自然の力
一般的な家(30坪~40坪程度)の家に自然の力が加わったときの力を以下、紹介します。
・雪(1m積雪)⇒約15~20トンの荷重が屋根に載ります(乗用車10台以上の重さと同等)
・風(風速40m/s)⇒ 約8トンの力が家に加わります(約300人の大人が同時に壁を押す力と同等)
・地震(震度4~5弱の中地震)⇒約8トンの力が家に加わります(約300人の大人が同時に壁を押す力と同等)
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
自分で住むための住宅や人に貸すための住宅を選ぶ際の最低限の知識を入れる一歩手前の知識です。
それを踏まえた住宅の選び方も追って発信していきます。